ぶらり歴史散策 - 郡青ひなたweb - Page 2
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新町(しんまち)・清水方面

田村大元神社
田村大元神社の金剛力士像
田村大元神社のイチョウ

戦国時代に始まった歴史ある神社

 お城坂を下って県道まで戻り、東へ進んでいく。すぐに辿り着くのが田村大元(たいげん)神社だ。戦国時代の永正元年(1504年)に田村義顕が守山(もりやま)(現 郡山市田村町)から三春へ移る際、当地へ遷された神社だ。
 三春町内を見下ろす高い場所にあり、石段を上った先には金剛力士像がある。明治時代の神仏分離によって一度は真照寺(しんしょうじ)へ移されたが、後に再びこの地へ戻ってきた。神社の脇からは東館(ひがしだて)散策路が伸び、整備された山道を歩けば、三春城方面へ上がっていける。

かつての街道は、宿場町の名残が残る趣ある街並み

 田村大元神社を後にし、県道を東進する。すぐに新町の信号だ。南に坂を上がっていく道は、現在の県道40号飯野三春石川線だが、古くは磐城(いわき)街道のルートであった。長い坂が続き、やがて国道288号バイパスと交わる。家々に趣が感じられる一角で、坂の途中には馬のせり場があった。かつてここで三春名産の馬の市が開かれていた。現在は三春昭進堂という和菓子屋さんの横に、小さな石碑が立てられている。
 また、ここの横道を入っていくと、真言宗の寺院で、秋田氏歴代の祈願所であった真照寺に着く。元は青森県にあった寺院だが、秋田氏と共に動き、1649年に三春に移された。本堂裏の池は、春先の水芭蕉が綺麗だ。
 また、真照寺の北方へ少々坂を下ったところには、曹洞宗の寺院、州伝寺(しゅうでんじ)がある。ここは秋田氏以前に三春藩主を務めた、松下氏の菩提寺である。

 坂を下り、新町を後にする。今度は信号から東へ進んでみよう。こちらは清水という地区で、桜川の流れと並行しながら進んでいく。しばらく行くと南方に分岐する道があり、寺院の立派な門が見えてくる。曹洞宗の天沢寺(てんたくじ)だ。身代地蔵堂や三十三観音石像があり、重厚な屋根の建築など見所が多い。

せり場の碑。三春は馬の名産地であった。
新町の坂の上方にある化粧(けわい)清水。奥は六地蔵の一体である。
秋田氏の祈願所、真照寺。
州伝寺。松下氏の菩提寺。
天沢寺。身代地蔵堂が横にある。

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