南郷の早乙女踊り - 郡青ひなたweb
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福島県重要無形民俗文化財

南郷(なんごう)の早乙女踊り

地域の絆を強くする、新年に行われる少女達による伝統の踊り

写真:2012年早乙女踊りより。座敷で踊る早乙女と、二人の道化。

取材ご協力:取材ご協力:鴇巣(とうのす)早乙女踊り保存会 事務局 酒井惣一(そういち)さん
参考文献:南郷村史

鴇巣の早乙女踊り
例年1月中旬の土曜、19時頃から
お問い合わせは南郷総合支所振興課まで。
南郷総合支所振興課: TEL 0241-72-2900
※地域に不幸があった場合などは中止となります。お出かけ前にお問い合わせを。

※情報提供ご協力のお願い※

 このサイトでは、主に2007年~2013年にかけて取材をした記事を掲載しています。そのため、情報が古くなっていたり、掲載が不適切なものがあるかもしれません。
 取材対象者の方をはじめ、地元の方、歴史に詳しい方など、もしもお分かりになる点がございましたら、コメント欄、またはお問い合わせフォームより、ご教示いただけますと幸いです。
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最初はどことなく緊張感が漂う。ただ、舞が始まると次第に高揚していく。
道化が入り、一層盛り上がっていく。
終演後、踊り子と道化が勢揃い。この年は踊り子の数が多かった。
2010年10月31日に県文化センター(福島市)で行われた「第52回北海道・東北ブロック 民俗芸能大会」に出場。県内からは2団体のみが選ばれ出場した。依頼があれば、このように公演にも出かけている。

中断されずに続いてきた、地元の伝統行事

 南郷は南会津町西部地域の中では北部に位置し、気候の特色を生かした「南郷トマト」の生産で知られている場所。早乙女踊りはこの地で古くから受け継がれてきた伝統芸能だ。
 広くは「田植踊り」として東北地方で発展してきたもので、会津では「早乙女踊り」の名が付されてきた。年神様や田の神様に対し、前年の収穫への感謝と、その年の豊作への願いを込め、踊り子達が独特の踊りを披露する。文化年間(1804年~)には既に成立していたとされ、会津盆地から徐々に伊南川沿いの各地に広まったと言われている。
 現在、南郷地区ではいくつかの集落でこの踊りが保存・伝承されているが、今回の取材では伊南川西部の鴇巣(とうのす)地区を訪れた。

 鴇巣の早乙女踊りは、古くは旧暦1月14日に、現在は1月中旬の土曜日の夜に行われている。鴇巣出身で、会津藩主の家臣に仕えていた馬場夕庵(せきあん)が、この地に帰った折に城下から伝えたものだと言われている。以降、中断せずに今日まで継承されてきた。
 踊りの舞台は各家の内部だ。見に訪れる人達を酒やご馳走でもてなし、客人と共に1年の喜びを分かち合う。最近では家々を回った後、公民館でも踊りを披露しており、観光客など外部にも魅力を伝えていけるよう尽力している。
 かつては夕刻から早朝までの長い時間をかけ、70軒近くある集落全ての家々を回ったそうだ。現在は事前に希望を募って、その家のみを回る方式に変更された。回る家は減ってしまったが、地元の人達が心待ちにしている行事であることに変わりはない。

子供達が地元に愛着を持ち、地域の結び付きも強まる

 この踊りの一番の特色は、少女達が主役となり踊っているところだ。開始当時は男子が踊りを担当していたが、時代と共に変化し、現在は中高生の少女達が担っている。途中で道化が2人入ってくるのだが、そちらは高校生の男子達。ただし揃わない場合は、若手の男性が担当することもある。
 年明けから練習を始め、振り付けなどを覚える。踊り子3〜4人と道化が2人、それに太鼓と笛、唄い手が付く。唄い手は小学校に上がる前の子供達から小中高生、さらに保存会の面々と、幅広い年代が担当する。合わせると50人程の編成となる。
 8分という長い時間を一定のパターンで踊るが、途中で入ってくる道化が面白おかしい動作で場を盛り上げ、退屈させない。
 前後左右に動きを付けながらの踊り方は、鴇巣独特のものだ。唄の良さも自慢だという。
 踊り子の少女達は、のびのびと楽しんで踊る。皆「中学生になったら踊れる」と心待ちにしているそうだ。それは、周りの大人や先輩達が魅力を伝えてきた所以だろう。
 毎年指導に当たっている鴇巣早乙女踊り保存会の酒井惣一さんは、この行事を通し、子供達が地元に愛着を持ち、成長していく様子を嬉しそうに語ってくれた。
「子供達に魅力を伝え、この伝統が脈々と受け継がれていくよう、保存会として尽力したい」と酒井さん。

前日に女性陣総出で行われる団子づくり。公民館にて。
作った団子はこのように枝に刺しておく。この団子刺しも、地元の方々が皆で協力して行っている。
前日に行われる最後の練習。

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