中田町 - 郡青ひなたweb
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中田町

阿武隈山系にかかる郡山市東部の中田町は、柳橋歌舞伎や海老根伝統手漉和紙など伝統芸能が息づく緑の町。
数々の桜の美しさでも知られ、春には多くの人が訪れる。

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 郡山東部ニュータウンの近代的な街並みを抜け、緩やかな坂を下っていく。目の前には太陽の光に照らされてキラキラと輝く水田と、どこか懐かしい農村風景。ニュータウンとオールドタウンが調和し合う風景は、豊かな自然に囲まれ、都市として成長してきた「郡山」という町の姿を端的に表わしているように思える。
 この東部ニュータウンを抜けた先から東へと伸びている町が中田町だ。柳橋歌舞伎に代表される伝統芸能と、数え切れないほどの桜の美しさで知られている。山に囲まれている地域であるため、春はもちろんのこと、四季折々で町は豊かな色彩をまとう。初夏の季節は、眩しいほどの緑が出迎えてくれる。
 時間を取ってゆったりとした心で町を巡ってみよう。伝統芸能を育んできた町だからこその情緒や、落ち着いた温かな雰囲気を感じられるはずだ。

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アクセス

本誌特集地点をピックアップしています。あくまでも簡易地図ですので、位置関係を把握したら、Google Map等をご利用ください。

 中田町は郡山市東部の町で、県道65号小野郡山線を中心に東西に長く伸びている。北は田村郡三春町、田村市船引町、東は田村郡小野町と隣接。
 春の桜を中心に、見所は各所に点在している。奥まった場所に位置するものもあるので、市設置の案内板を参考にしたい。秋に行われる伝統芸能の数々にも注目だ。
 なお、郡山駅~柳橋・小野駅前間には、福島交通の路線バスが運行されている。県道65号を通るので、県道付近の行き先ならバス利用も一つの手だろう。ただし、桜の名所などは奥まったところにあるため、観光にはレンタカーが現実的だ。
 町は東へ向かうほど阿武隈高地の中へと入っていくため、冬期は道路の凍結に最大限の注意が必要。

CONTENTS

桜の景

中田町は桜の名所が多い。三春の滝桜と並び「福島の桜の横綱」と呼ばれる紅枝垂(べにしだれ)地蔵桜をはじめ、数多くの見事な花を見ることができる。有名所から隠れた名所まで、町をゆっくり回りながら、とっておきの春を探しにいく。

中田の風景

山間の町をゆっくりと巡る。山がちな地形のため、斜面を利用した棚田の風景が美しい。郡山市街地に近い赤沼から、東の柳橋まで、風景の良いスポットや名所・史跡を探して回った。

柳橋歌舞伎

中田町最東部の柳橋は、農村歌舞伎が受け継がれてきた地区だ。現在も毎年9月中旬の日曜日に公演が行われ、地元中学生から大人まで一体となって携わっている。地域が誇るこの伝統芸能を、数年にわたって見学したので、その魅力を伝える。

柳橋 菅布禰(すがふね)神社秋季例大祭

柳橋歌舞伎と並び、地元の人達に古くから大切にされてきたのが、菅布禰神社の秋季例大祭だ。浦安の舞、獅子舞、太々神楽が同日に行われる。特にレパートリー豊かな太々神楽は見どころだ。

海老根 伝統手漉和紙

海老根地区では和紙の原料である(こうぞ)が多く取れたことから、江戸時代から冬場の仕事として紙漉が行われてきた。現在まで伝統は脈々と続いている。毎年柳橋歌舞伎と同日及び前日にあたる9月中旬の土日、この和紙を使って灯篭を作り、光の列を作る「秋蛍」という行事も行われている。

木目沢(このめざわ)の三匹獅子

阿武隈高地沿いの地域では、毎年11月3日の文化の日に三匹獅子が奉納されることが多い。木目沢地区の三渡(みわたり)神社でも地域の子ども達による三匹獅子が奉納されている。子ども達が主役のこの行事は、すっかり地元秋祭りの定番となった。