
会津三十三観音
各地に伝わる三十三観音の巡礼だが、会津では主に農村部の女性が御詠歌を唱えながら回ったという。
現代に伝わる信仰を辿り、その独特の情緒に包まれていく。
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西国に起源を持ち、各地で行われている三十三観音めぐりだが、会津では寛永20年(1643年)に保科正之が大名として会津に入って以降の起こりであるとされている。白装束、雪笠といった格好をし、農作業が一段落つく七月頃、主に農村部の女性達が巡礼に出かけたのだという。各霊場には今でも御詠歌が掲げられているが、女性達はこの御詠歌を唱えながら歩いたのだ。
平成28年、会津の三十三観音巡りは日本遺産に認定され、観光資源としてより注目を集めることになった。現在では一泊二日、あるいは日帰りでタクシーで回るプランも用意されている。そういった意味では誰もが体験できる身近なものになったのだが、実際に回ってみるとその厳かな雰囲気に圧倒される。町中から狭い集落の一角、山中に至るまで、様々な札所があるが、是非一番から順番に回ってみることをお勧めする。来訪に便利なところだけをピックアップして回るのでは、信仰の軌跡を辿る独特の情緒は味わいきれない。
今回の取材は約半年をかけ、車で一番から順番に回った。徒歩で時間をかけて一気に味わい尽くすということは、残念ながら生活上不能。それでも記事として公開したくなるだけの大きな魅力があった。その一端でも感じてもらえればと思う。
※狭い集落内に位置する札所が多いため、地図は掲載しておりません。カーナビ、Google Map等をご利用ください。
CONTENTS
札所1番~10番
喜多方市、旧熱塩加納村、湯川村など。

札所11番~20番
会津坂下町、会津若松市

札所21番~30番
会津美里町

札所31番~33番 番外1番~3番
会津坂下町、会津美里町、柳津町、西会津町
