第1回 いわき市南部海岸通り - 郡青ひなたweb - Page 3
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豊間(とよま)海岸

震災前の風景。浜辺から北を望む。2010年撮影。
2019年撮影。塩屋埼灯台の白さが美しい。
復興工事で生まれ変わった堤防。2019年撮影。この辺りは堤防→県道→防災緑地という順になっている。

 すぐ北に見える塩屋埼灯台が美しい海岸線。波風がよく、ウィンドサーフィンに最適。

 この辺りは震災後の復興整備により、道路の線形自体が大きく変化した。かつての隘路は消え、四倉(よつくら)まで非常に走りやすいルートになった。逆を言えばそれだけ甚大な被害を受けた地域でもある。震災後すぐの頃は大きな衝撃を以て現実を眺めるしかなかった。
 現在、周辺は美しい道路と災害対策が為された堤防による、新たな海岸線の造形が見られる。海は変わらずそこにあるが、人々の復興への強い意志と町づくりへの情熱が感じられ、過去の景色と比較すると大きな感慨を覚える。
「海が美しい」と安易に口に出すことが憚られる時期を過ぎ、海とまっすぐに向き合い復興を遂げ、「人が作り出した美しい風景」が生まれているように思う。

薄磯(うすいそ)海岸・塩屋埼(しおやさき)灯台

 いわきの代表的な観光スポットの一つ。塩屋埼灯台は長い階段を上っていった先にあり、見下ろす海岸線の景色はもちろん、白亜の灯台そのものも美しい。
 駐車場脇には美空ひばりの歌碑も。これは昭和62年の復帰第1作として「みだれ髪」「塩屋埼」をレコーディングし、知名度が大幅にアップしたことから、記念として建てられたものだ。

塩屋埼灯台
平薄磯字宿崎34
Tel 0246-39-3924

登れる灯台は全国的にも珍しいのだそうだ。2008年撮影。
美空ひばり歌碑。2008年撮影。
灯台からの景色。震災前。2008年撮影。
復興後の薄磯海岸。2019年撮影。

旅の軌跡

勿来より国道6号線を北上、県道239号泉岩間植田線へ。→ みなと運動公園を右折後、小名浜のコンビナート沿いに走る。→ いわき・ら・ら・ミュウからはマリンタワー方面へ迂回し、三崎公園の丘を越える。→ 坂を下り、いわき海星高前で海沿いの道路へ。県道15号小名浜四倉線に交わるが、程なく中之作漁港方面へ右折。→ ここからは県道15号よりも一本海寄りの道となり、江名、二見ヶ浦と辿る。→ 旧いわき病院跡地付近から道路は県道382号豊間四倉線となり、薄磯へ至る。
基本的に海沿いをなぞるようにドライブ。なお、現在は復興道路として整備された自転車道「いわき七浜海道」が当特集のルートに近い。時間と体力が許せば、サイクリングもいいだろう。

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