伊南 川・舘岩 川・西根川・鱒沢 川
川は人々の暮らしと密接に結びついてきた。耕作や漁、移動、運搬などでその恩恵を享受する一方、洪水への対処など、人々にとっては感謝と畏敬の念を抱く対象であった。
南会津町西部地域の景色を見ていると、やはり川の存在に最も心を惹かれる。ひとけのない山中の渓谷もいいが、川沿いに広がる何気ない集落の景色の中に、川と共に歩んできた人々の歴史が感じられるような気がする。
現在は鮎やイワナなど川釣りの拠点として、多くの観光客を惹きつける場所でもある。只見川の支流であり、西部地域を南北に流れる伊南川を中心として、川の風景を辿っていく。
写真:南郷スキー場から伊南川を見下ろす(2010年11月中旬撮影)
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伊南川の流れ
伊南川
只見川の支流で、西部地域最大の川。尾瀬に近い
国道沿いからも雄大な風景が眺められる
上流から国道沿いに伊南川(内川までの河川名は檜枝岐川)を辿っていくことにしよう。
檜枝岐村との境界を越えると見えてくるのが、景勝地の屏風岩だ。この辺りは急流で、そそり立つ岩が力強い風景を形作る。紅葉の名所としても知られており、秋には多くの人達が写真を撮りにやってくる。駐車スペースが広く、遊歩道も整備されているため、間近で絶景を楽しむことができる。
今回の撮影は10月の上旬ということもあり、寒冷地とは言え、紅葉にはまだ少し早い時期であった。葉がもう少し色づき始めると、白い岩肌とのコントラストで、より美しい景色が楽しめる。
ロックシェッドをいくつもくぐり抜け、流れを右に左に、せわしなく越えていく。伊南の中心地・
古町は中世には「伊南の町」と呼ばれ、伊南川流域の中心地であった。
古町までの道中はどこを取っても素晴らしい景観で、撮影場所は迷いどころ。今回は古町の大イチョウ付近を選んだ。夏場は鮎釣りをする人も多い場所で、周辺には民宿等も点在する。
すぐ近くには景勝地の
南郷は北進するほどに只見方面の山々を望むことができ、川の景観と相まって美しい。特に、さゆり荘の脇を入る林道(※注)を進み、
※注 本書で紹介する林道の類は、冬期の除雪がされないため、自然通行止めとなります。冬期は国道などの主要道、住民の生活道路のみが通行可能とお考えください。
舘岩川、西根川、鱒沢川の流れ
手付かずの渓谷美
深山に広がる癒しの楽園
舘岩地区では、内川から中山峠の手前まで、舘岩川に沿うようにして国道352号が走っている。終始景観が良く、温泉地や名山も多いことから、観光には絶好のルートだ。
内川からしばらく国道を走ると、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている、
伊南川ほどの大きさはないが、山間を穏やかに流れる様は見るものに癒しを与えてくれる。季節ごとに豊かな表情を見せ、冬場は凛とした空気に包まれる。前沢集落入口には橋がかかり、高い場所から舘岩川の流れを見下ろす形となる。
舘岩川には幾つもの支流があるが、そちらもまた別の趣で美しい。
国道から
木賊温泉を越え、さらに先へ進んでいくと、檜枝岐方面への大規模林道と分かれる。しばらくすると車は行き止まりになるが、山深くなるほどに渓谷美も増していく。こちらの撮影10十月下旬。初雪前、紅葉は終わりかけの頃だ。
なお、この先は田代山への木賊登山口となるが、他の登山口に比べて上級者向けで、時間もかかるようだ。
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