二本松の名所・旧跡 - 郡青ひなたweb - Page 4
郡青ひなたweb

合戦場(かっせんば)のしだれ桜・杉沢の大杉

合戦場のしだれ桜。冷涼な阿武隈高地にあるため、見頃は4月下旬。素晴らしい春の景色を楽しめる。
杉沢の大杉。8月、奥には向日葵が、手前には少し早いコスモスが咲いていた。

旧岩代町方面(百目木等)

 二本松市の南東部、旧岩代(いわしろ)町管内は阿武隈高原の美しい山々の中に位置するため、木々の見どころも多い。
 小浜から国道459号を東へ進んだ東新殿(ひがしにいどの)にある「合戦場のしだれ桜」もその一つだ。かつて源義家と安倍貞任(あべのさだとう)宗任(むねとう)が合戦をした地であることから名付けられた。
 近くに寄ると、二本の木が重なって一本の大木のように見えていることが分かる。

 また、樹齢600~1000年と言われる全国的にも珍しい「杉沢の大杉」も訪れたい。季節の花野原の中にそびえる高さ約50メートルの杉の巨木は圧巻だ。田村市との境界のほど近くに位置する。

羽山(はやま)日山(ひやま)からの風景

日山から。阿武隈山系の山々が連なって見える。
羽山から。途中の砂利道は走行に十分な注意が必要。
日山の遊歩道入り口。山頂には神社がある。

旧岩代町方面(百目木等)

 二本松市は東へ行けば行くほど、阿武隈高原の雄大な自然に包まれていく。初夏からの季節はタバコ畑が実に美しい。また、変わりやすい山の天気が虹などの神秘的な美しさを運んでくることもある。
 西の安達太良山と並び、東部ではまた違った山の美しさを存分に味わうことができる。今回景色を見に訪れたのは、川俣(かわまた)町や浪江(なみえ)町にほど近い、羽山(麓山)と日山だ。

 国道459号田沢から北へ少々登っていくと、やがて砂利道となり羽山へと入っていく。頂上付近は牧草地になっており、牛の飼育が行われていた。雄大な景色の中で草を食む動物たちの姿が愛らしい。
 ただ、ここはあくまでも人々の生活に根付いた牧草地。観光牧場ではないので注意したい。

 羽山とは逆に国道から南へ入っていくのが日山だ。こちらはキャンプ場やパークゴルフ場、親水広場などがあり、「県立日山自然公園」として整備されている。
 古くから山岳信仰の山として崇められていたようで、遊歩道の入り口には鳥居が立てられている。
 この辺りは長年「富士山が見える北限の地」であった。現在は川俣町と飯舘(いいたて)村境の花塚(はなづか)山にその座こそ譲ったが、見晴らしがよく素晴らしい眺望が楽しめるということだ。四季折々の山の風景を眺めに出かけたい。

羽山の里クマガイソウ園

クマガイソウの群生。個人所有の敷地にこれだけの量が咲くのは珍しい。
武士の背負う母衣(ほろ)に形が似ていることから、一ノ谷の合戦に於ける熊谷直実(くまがいなおざね)になぞらえこの名がついたのだという。

旧東和町方面

 羽山の北麓に二本松の新たな花の名所が誕生した。ここは個人所有のオープンガーデンで、15000株とも20000株とも言われるクマガイソウを見ることができる。今回撮影に訪れたのが、2013年の5月18日。例年このくらいの時期が見頃となる。協力金として300円が必要。

場所:二本松市戸沢柏久保160

夏無(なつなし)

夏無沼。口太山も山岳仏教の地で、沼周辺は「坊主屋敷」とも呼ばれ、夏無廃寺跡だ。
みはらし原っぱ。子どもと遊ぶには恰好の場所だ。

旧東和町方面

 旧東和(とうわ)町管内である北東部も、山に囲まれた自然豊かな場所だ。
 川俣町との境界に位置する口太山(くちぶとやま)は、夏無沼を中心に自然公園として整備され、キャンプサイトやバンガローなどが設けられている。木漏れ日が届かないほど大木が生い茂り、どんなに暑い夏も涼しかったことから、「夏無」の名が付けられたとされる。
 国道349号を北進、口太山トンネル手前より舗装林道へ入る。

馬洗川(うまあらいがわ)渓流

馬洗川渓流。いくつもの滝が連続する清流だ。
川べりまで下りていける場所もある。
夏刈の二十三夜塔。馬洗川渓流の東端から、川の南側にのびる道へ入っていく。白髭宿を越えてすぐ。

旧東和町方面

 安達太田(あだちおおた)川と針道(はりみち)川が交わる地点は、その昔源義家が愛馬の汚れを洗ったという言い伝えから、「馬洗川」と呼ばれ、付近で美しい流れを楽しむことができる。
 特に県道303号石沢荻田線に沿って流れる区間(二本松市太田)は「馬洗川渓流」と呼ばれ、駐車場が整備されている。小さな滝が連続する景色は、落ち着いた雰囲気で、見るものの心に直接訴えかけてくるような美しさがある。

 付近には奥州西海道の白髭宿(しらひげじゅく)があり、「夏刈(なつかり)の二十三夜塔」と呼ばれる線刻の磨崖仏(まがいぶつ)が建立されている。

情報が古い、掲載が不適切な事項などありましたら、お問い合わせフォーム、あるいは以下コメントよりお知らせください。特に当事者の方や地元の方、何卒ご教示ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です