会津田島祇園祭 - 郡青ひなたweb - Page 3
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24日は田出宇賀神社にて太々神楽の奉納が行われる。この奉納を以って、祇園祭は一連の行事を終える。

宮司から見た祇園祭とは

 2社を代表し、田出宇賀神社の室井國彦宮司に、神事を司る側から見た祇園祭についてお話を伺った。
「この祭りの特色は何と言っても御党屋組織に尽きます。決して交通の便も良くない田島で、これだけ長きにわたって続いてきたのは、ひとえに御党屋組織という人の輪のおかげでしょう」
 祭りを絶やしてはいけない、保存しなければならないという気持ちが人々の結束を生み、それに信仰心の強さも加わり、今日まで継承されてきた。そこには「地域が神様の元でまとまるという、祭り本来の意義がある」(室井宮司)のであろう。
 御党屋は近年減ってきてはいるが、少数だからこそまとまる部分もあると言い、絆が強くなったと感じられることも多いそうだ。

 神事は文献通りに進められていく。一つ一つが意味を持つからこそ行われてきたわけで、宮司として一つたりとも飛ばすわけにはいかない。当初の基本的な形を連綿と続けており、それが伝統、あるいは文化財としての価値を守ることにも繋がる。
「時代の中で意味が不明瞭になってしまったものもあります。しかし、やっていく中で分かってくることもありますし、たとえ最後まで分からなくとも、形をきっちり踏襲すれば、そこに人々の想いが生まれ、それが意味となっていくこともあるのだと思います」
 今後も御党屋を中心とし、簡略化することなく、よりやりやすい方法を探っていくつもりだ。
「御党屋の皆さんも大変ですが、それでも守り伝えられたものを意地でも継承していこうという想いが非常に強い。田島の人と人との繋がりが生んだ宝物です」
 それが田島の人達の気質であり、この祭りがこれほどまでに評価されてきた理由でもあるのだろう。

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