古町のまつり - 郡青ひなたweb
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鮮やかな稲穂の中を進む、神々しい行列

古町(ふるまち)のまつり

写真:朝の行列。全部で22の役があり、順番に山の上から行列して下りてくる。氏子や地元の男の子達が参加する。

取材ご協力:伊南村史編纂室 河原田宗興さん
参考文献:伊南村史 第六巻 民俗編
撮影ご協力:馬場賢さん

9月第2土曜日開催。古町地区、廣瀬(ひろせ)神社にて。
朝の出発:7時 昼の出発:11時30分
夕方の出発:17時30分

※時間などは年度によって変更になる可能性があります。伊南総合支所振興課までお問い合わせ下さい。
伊南総合支所振興課:TEL 0241-76-7715

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廣瀬神社。山の上の静かな場所にある。
昼の行列で、立花を奪い合う人達。

 古町は旧伊南村の中心部。歴史的にも、群馬県の沼田へと抜ける街道沿い最大の中心地であった。
 廣瀬神社は地区の東部に位置する。明治4年に現社名となり、古町の鎮守として今日まで続いてきた。改名以前は羽黒(はぐろ)神社といったそうだ。
 この廣瀬神社の御神輿渡御(おみこしとぎょ)祭が、古町のまつりである。天和(てんな)元年(1681年)に時の郷頭であった佐野盛常(もりつね)が、京都の祇園祭の形式を取り入れて始めたものだと言われている。
 長らく9月9日の開催だったが、現在は9月の第2土曜日に行われている。神事としては、早朝、昼、夕に分かれるが、夜の仮装踊りも地元の人達の楽しみだ。

 早朝5時にホラ貝が鳴らされ、それを合図に氏子の男性や地元の男の子達が(かみしも)・わらじ姿で山の上の社へ集まる。祝詞(のりと)をあげたり、御神体を御神輿に移した後、朝の7時頃より、行列をなして山の上から下りてくる。
 朝日を背にして鮮やかな稲穂の中を行列する様は、神々しく美しい。県内はもちろん、関東などからも多くの人々が写真を撮りに集まってくる。

 昼の行列は11時半からで、街中を練り歩く。その際子供達が奉持する立花を奪い合う。これを田畑に飾ると害虫除けになるのだそうだ。

 夕方は神輿を社へ戻すべく、午後5時30分から山の上の神社に向けて出発する。再び田んぼの道を行くが、こちらはどこか切ない光景だ。夕暮れの薄明かりの中、勇壮な掛け声や演奏が町に響き渡り、祭りのクライマックスとして見る者に感動を与えてくれる。

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