三春の陶芸家 渡辺安里さん - 郡青ひなたweb - Page 2
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三春の町中で作品を展示し、観光資源としていきたい

 現在、作品はさくら湖のほとりに立つ「三春の里 田園生活館」や町役場近くの「みはる壱番館 花かご」に卸している他、展覧会の折に販売を行なっている。個展は関西地方を中心に行なっており、大阪では2年に1度のペースで定期的に開催している。
 また、2011年は町内外のアーティストが集う文化行事「三春ARTS & CRAFTS」でも作品を発表した。前年はさくら湖の近くで行われたこの行事、今回は三春の町中で開催された。古い町並み故に蔵などが残されており、そこをうまく利用して作品の展示を行ったのだ。渡辺さんは今回の展示を「非常に貴重な経験だった」と言い、継続することで、三春に人を呼び込む一助になれるのではと期待を寄せている。
 歴史のある町だから、散策をしてみればたくさんの趣ある風景と出逢う。そういう中で美術や陶芸などの作品を見られる場所があれば、一つの観光資源となりうるだろう。
「将来的には三春の町中で作品展示をし、史跡等の観光と合わせて気軽に作品を見てもらえるようにできたら」と渡辺さん。
 また、桜の季節である春には、滝地区の「かえるさんの家」で1ヶ月ほど展覧会を開く。(注2) こちらは渡辺さんの父であり、かえる文字作家の弥七(やしち)さんが工房として使っている場所だ。滝桜の至近に位置するため、観光客も多い。渡辺さんの作品が一番露出する時かもしれない。
「これからも地元・三春の行事があれば積極的に参加し、作品を発表したい」と渡辺さん。
 2011年は東日本大震災もあり、精神的な影響が随分作品にも出てしまったという。だが、自分の作品世界を追求していくことをやめない。
「日々もっといいものをつくりたいという思いで続けています。身体が動かなくなるまで、ここで陶芸を続けていければいいですね」
 これからさらに渡辺さんらしい様々な作品が発表されていくことだろう。また三春の町中で作品を見られる日を楽しみに待ちたい。

注2:例年4月の第1土曜日から4月いっぱい。

わたなべあずさ さん

あずささんは作陶も行なっている。
代表的な作品の一つであるTシャツ。

 安里さんと共に旧・狐田分校で作品を制作する妹のあずささんは、様々なものに絵を描いている。
「自分にとって一番自然だった」絵を描くという行為を通し、自己表現の在り方を探し続けてきた。
 三春ののびのびとした環境の中で才能が開花、少しずつ作品を外に向けて発表するようになっていった。ほんのり温かな雰囲気のタッチはファンも多いようで、もっと販売する場を設けてほしいとの要望も出てきたようだ。
 2011年は安里さんと一緒に 「三春ARTS&CRAFTS」に出展した。

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