いわき市
海が見たくなるといつもいわきへ出かけた。冬でも空が高く、澄んだ青は心に沁みた。
いわき市の特集は、「水のある風景」として、歴史や文化など難しいことは抜きにして、純粋に風景紹介に特化させた。震災後の写真も掲載しながら、私が憧れたいわきの姿を紹介する。
トップ >> いわき市
「水のある風景」では歴史や文化は扱わず、主に水辺の風景をピックアップする。
浜通りの代表都市であるいわき市は、沿岸部から阿武隈高地にかけて非常に広い市域を有しており、見られる風景も多彩だ。沿岸部を辿れば木壁の家々が並ぶ古い街並みや、情緒ある漁港、防砂林に覆われた砂浜などのいわゆる「田舎の海の風景」から、大型商業施設やコンビナートなどが立ち並ぶスケールの大きな風景まで、大きな市だからこそ様々な変化が楽しめる。
一方西部の山中に入れば、清流と呼べる美しい川の流れが迎えてくれる。特に夏井川や鮫川、その支流の風景は、四季折々追いかける価値がある。筆者が暮らしていた中通りからいわきへは、磐越自動車道、国道49号、県道14号いわき石川線等の利用が一般的ではあるが、阿武隈高地で細い県道や林道に入ってみると、思いがけず美しい風景に出逢えることがよくあった。阿武隈高地は奥羽山脈に負けず山深く、いつも男の子的な冒険心をくずぐってくれた。
2011年の震災と原発事故の後、沿岸部の風景は随分変わった。それだけ被害が大きかったということだが、あまりにも高い堤防が並ぶ風景は、安全への強い意志と復興への確かな足跡である。お気に入りだった海沿いのドライブルートは、今ではルート自体が変化してしまい、当初は失われたものへのショックが大きく近寄る気になれなかった。あれから10年が経ち、新しい街並みが形成され、新たな営みが生まれた。
多分に表層的ではあるが、復興後の海辺の姿も取り上げたいと思う。
取材ご協力:いわき市観光物産課、いわき市総合観光案内所
お問い合わせは、いわき市総合観光案内所、または編集部まで。
いわき市総合観光案内所:TEL 0246-23-0122
※情報提供ご協力のお願い※
このサイトでは、主に2007年~2013年にかけて取材をした記事を掲載しています。そのため、情報が古くなっていたり、掲載が不適切なものがあるかもしれません。
取材対象者の方をはじめ、地元の方、歴史に詳しい方など、もしもお分かりになる点がございましたら、コメント欄、またはお問い合わせフォームより、ご教示いただけますと幸いです。
また、観光客の方で実際にお出かけになる場合は、掲載している自治体観光課、観光協会等へ日程をご確認ください。特に新型コロナウイルスの流行以降、行事自体を開催していない場合があります。当サイトは、性質上、最新の観光ガイドにはなれませんので、ご容赦ください。
CONTENTS
第1回 いわき市南部海岸通り
勿来 ~平薄磯
沿岸部を辿るような道を選定し、勿来から北上、平薄磯までを辿る。コンビナート、大型商業施設、高台の公園、漁港、灯台と変化に富んだ景色が楽しめる。この地域は津波の影響が大きく、震災前後で大きく景色が変化した。震災からの復興を最も強く感じられる地域でもある。
第2回 いわき市南部渓谷美
鮫川・戸草川・四時 川
晩秋のいわき市南部、渓谷を行く。山を縫うように走る県道や林道に入り込めば、ふと美しい景色と出逢う。阿武隈高地はどこもそんなところが多い。今回は鮫川、戸草川、四時川の風景をお届けする。
第3回 いわき市北部海岸通り
平薄磯~久之浜 町末続
第1回に続き薄磯海岸からスタートし、いわき市最北端の久之浜町末続まで車と自転車を使って回った。華やかな南部とは対照的に、漁港や、人々の生活に根付いたどこか懐かしい風景が広がる。
第4回 いわき市北部渓谷美
夏井川とその支流
県道41号小野四倉線から見る夏井川渓谷の景色、
第5回 いわき冬景色
沿岸部の冬は北関東に近く、晴れの日が続き空気が乾いている。すっきりと高く澄んだ青空は、海辺の町の魅力で、中通りの住民から見れば憧れでもある。今回は海辺の景色はもちろん、お正月の風物、白鳥が降り立った川べりなど、冬だからこその風景を追いかけた。