磐梯町 - 郡青ひなたweb
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耶麻(やま)郡磐梯町

会津仏教発祥の地とされ、徳一大師が開いた慧日寺跡を有する磐梯町。信仰と共に形成された文化と、磐梯山を中心とした美しい風景を辿る。

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会津盆地の北東部に位置する磐梯町は、磐梯山や厩嶽山うまやさん、猫魔ヶ岳などの秀峰を有する風光明媚な町だ。山の裾野に市街地や農地が広がり、どこからでも美しい山の風景が見られる。

美しい山と、山から流れる豊かな水に恵まれたこの町では、古くから山岳信仰が根付いてきた。
平安初期には徳一が慧日寺えにちじを開創し、磐梯山頂に磐梯明神を奥の院として祀った。慧日寺は興隆を極め、地域に仏教文化が形成されていった。永仁年間に宗派を真言宗に変えるものの、長く会津仏教の中心地であり続けた。

磐梯山西部の厩嶽山も、人々から篤い信仰を集めた。厩嶽山は行基が馬頭観音信仰の中心として開基した山だ。会津地方だけでなく、郡山西部からも馬を飼う農家が参拝し、厩嶽山参りの儀礼が定着した。
祭礼は機械化とともに縮小したものの、現在も「厩嶽祭り」として慣習が残されている。

現代では、山の恵みを観光や商工業で享受している。
町の資料によれば、磐梯山は多い年で年間2万人以上の登山者を集める。星野リゾートのネコママウンテン(アルツ磐梯スキー場)も、集客力のあるスキー場である。
山から流れる水は滝のある美しい風景を生むだけでなく、酒造や工業など町の産業にも大きな恩恵をもたらした。

今回の取材では、町が歩んだ歴史に触れながら、現代の名所を辿る。仏教都市としての長い歴史を刻んだ街だからこそ、魅力あるスポットに事欠かない。
東から西へ、素晴らしい景色を楽しみながら、町の魅力に触れてみたい。

(参考文献:磐梯町における歴史的風致をとりまく状況 | 磐梯町)

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アクセス

磐梯町へは車が便利。会津若松市の磐越自動車道・磐梯河東ICが町中心部から近く、いわき・郡山方面、新潟方面双方からアクセスしやすい。
一般道では、猪苗代と喜多方を結ぶ県道7号猪苗代塩川線が町を横断している。この道は整備された走りやすい道で、国道49号と並び通行量も多い。
観光道路としては、県道64号会津若松裏磐梯線(磐梯山ゴールドライン)が、山を越えて裏磐梯まで連れて行ってくれる。道中の景色はどこも素晴らしい。主要箇所には駐車帯が設けられている。
なお、町は全域が特別豪雪地帯である。冬期はスタッドレスタイヤの装着が必須。

電車では磐越西線・磐梯町駅が町の中心部にある。快速も停車するため、1時間に1本程度の本数が確保されている。

CONTENTS

磐梯町 桜めぐり

木々に囲まれた神社仏閣は、桜がよく似合う。磐梯町は慧日寺跡をはじめ、磐梯神社や赤枝の八幡神社など、寺社・史跡に桜の名所が多い。春に訪れる人は、町をより魅力的に感じることだろう。町に点在する桜の名所を、慧日寺跡を起点に東から西へ辿る。

古くから続く仏教文化に触れる 慧日寺跡

慧日寺は、平安初期に徳一大師によって開かれた。一時期は大伽藍を形成し、会津地方の仏教信仰の中心を担った場所である。明治の廃仏毀釈で廃寺になるまで、紆余曲折ありながらも、人々の信仰を集め続けた。現在は町を代表する史跡として整備され、金堂、中門が復元されている。長い歴史を確かめながら、古くから続く仏教文化に触れていく。

磐梯町 山と清流

磐梯山、厩嶽山うまやさんなど名峰に囲まれた磐梯町は、美しい山と水の風景に事欠かない。磐梯山への登山や、龍ヶ沢湧水へのハイキング、滝めぐりをしながら、磐梯町の誇る山と水の美しさを紹介する。

厩嶽山(うまやさん)祭りと山岳信仰

厩嶽山は行基が開山し、会津地方の馬頭観音信仰の中心として栄えた。現在は山開きと同時に、祭礼がおこなわれる。往時を思い起こさせるように、馬が登山道を先導し、登山口まで歩く。ここでは当地における山岳信仰の説明も交えながら、厩嶽山の歴史に触れる。また実際に厩嶽山祭りに参加し、登山した様子を写真で紹介する。