湖南の名所・旧跡など
歴史や文化的資源が豊かな湖南町。編集部が歩いたおすすめの場所をご紹介。
取材ご協力:湖南民俗研究所 橋本勝雄さん、長谷川俊則さん
一部写真ご提供:郡山市立湖南公民館
参考文献:「ぐるっと湖南」ぐるっと湖南伝承会編、平成21年
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御札 神社
湖南町舘
祭神がなくお札だけを祀っているという、一風変わった神社。湖南は冷害がひどく、その対策として、風の神を祀っている全国の神社からお札を貰い受けてきた。
古くは弘法大師が磐梯山の頂上から湖南を見下ろしたとき、妖霧のせいでこの町が冷害に遭いやすいのではないかと、4枚のお札で霧を封じようとしたことが始まりだと言われている。
毎年4月1日の祭礼では、「今年も豊作になりますように」との願いを込め、郷土芸能の「舘の早乙女踊り」が奉納される。
横沢 城跡
湖南町舘
横沢城は、
後に会津
現在の地名で言う「横沢」には城下町が、「舘」には城があった。だが、館跡はやや盛り上がった畑となっているに過ぎず、案内なしで発見することは難しいかもしれない。周辺を歩くと、ところどころでお堀の跡などが見られるので、そちらの方が面影は感じられるだろう。
この城が一般の山城のような形を取らず、ほぼ平らである要因としては、周りがほぼ一族で味方であったことと、地理的な面において攻めてくる敵が少なかったことが挙げられる。湖南には七つの峠があるが、現在のように便利なものではなく、峠そのものが防御の役割を果たしていたのだ。
乳地蔵
湖南町舘
御札神社の脇にある、二体の地蔵と湧水。その昔、舘村で赤ん坊が生まれたが、母の乳が出ず、赤ん坊がだんだん衰弱していってしまった。彼女はここの湧水を見て、「自分の乳もこんなふうに出ればいいのに」と嘆いた。
その夜のこと、母の枕元に地蔵が現れ、「私達は
翌日さっそく掘り返してみると、お告げどおりに二体の地蔵が現れ、それを洗い清め、安置して清水を注ぐと、彼女の乳もたちまち出るようになったのだそうだ。
以降、村の女性達はここを通るたびに清水を注いだのだという。
舘の大マユミ
湖南町舘
ここは江戸末期の
樹齢300年以上の県内でも珍しい大木であり、枝張りが12メートルもある。
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