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岩瀬郡天栄(てんえい)村。天に栄えるという名を持つこの村は、羽鳥湖高原という大規模な観光地を擁する一方で、日本の原風景とも言える趣ある町並みを数多く残す。そのどちらもが、村の自然と寄り添い合い、共存している。
村内をゆっくりと巡ると、山と水が作り出す美しい風景に心を奪われる。村は東から西へ長く伸び、峠を境に異なった表情を作り出している。麓である東部は中通りの気候や文化圏、峠を越えた西部は会津のそれに近い。取材を行った3月、4月はまだまだ山には雪が残り、雪国の遅い春を実感させられた。
今回の取材ではその美しい風景と共に、たくさんの人々にお話を伺い、その温かさに触れた。村を愛する人々と、その営みが生み出してきた文化や歴史。豊かな自然の魅力はもとより、「人」を通し、村の持つ本当の魅力が見えた気がした。
天栄村は福島県中通りから会津にかけて東西に長くのびる村で、県の南部に位置する。レジャー施設や別荘地を擁する羽鳥湖高原には毎年多くの観光客が訪れる。
栃木方面からは東北自動車道白河ICや新白河駅が玄関口。須賀川や郡山からは国道118号、294号など、会津若松からは国道118号などを利用する。風景の美しさと共に歴史や民俗も奥深く面白い。
●取材:2008年6月~2009年5月 「郡青ひなた」第6号(2008年5月18日発行)、一部「郡青ひなた」第4号
●写真:2008年6月~2009年
●文:木村裕輔
●写真:木村裕輔
●挿絵:秋濱あいり
●取材、校正ご協力:天栄村産業振興課商工観光グループ(TEL 0248-82-2117)、天栄村教育委員会生涯学習課、天栄村ふるさと文化伝承館、道の駅羽鳥湖高原、源泉亭湯口屋、しんせき村、羽鳥湖高原レジーナの森株式会社、株式会社ブリティッシュ・ヒルズ、天栄村振興公社、郡山市立湖南公民館
●一部写真ご提供:羽鳥湖高原レジーナの森株式会社、株式会社ブリティッシュ・ヒルズ
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清流
村の景勝地の一つ、田良尾(たらお)の明神滝(みょうじんだき)(左)。周りには多くの沢が流れ、山間にせせらぎが響き渡る(右)。
村の西端に位置する、二岐(ふたまた)渓谷(左右)。二俣(ふたまた)川が作り出す四季折々の渓谷美。林道が縫うように山の中を走り、これからの季節は涼やかな風が気持ちいい場所だ。
清水
湯本地区を流れる鶴沼川(左)。5月、徐々に辺りは緑に色づき出す。遅い春の到来だ。この川はやがて大川(阿賀川)と交わり、会津盆地へと流れてゆく。
人工物であるはずのダムもまた、自然の風景に溶け込んでいるのがこの村の大きな特長。
釈迦堂(しゃかどう)川の源流近くにある龍生(りゅうい)ダム(右)は、昭和37年に完成。山の自然と調和した場所だ。
清流の美しさは、そのまま水のおいしさでもある。この村は、山からの湧き水が豊富だ。後藤の清水(左)や丸山の不動清水(右)は、地元の人々に愛され、水汲みに来る人の姿が絶えない。
二岐山中、御鍋神社への林道にある桔梗(ききょう)の清水。
水の美しさを最も感じられる一帯だ。
村のシンボル羽鳥湖(左・上)。昭和31年の完成以来、ダムとしての役割と共に、村の豊かな自然を象徴してきた。
サイクリングやドライブで高原の風を感じてみよう。
木々
4月、吉祥院(きっしょういん)境内の枝垂桜(下左)が花をつけると、村には春がやってくる。
八十内(やそうち)の釈迦堂川の河原にも、綺麗に桜の花が咲いた(左)。
山の面積が広い村だからか、村内には魅力ある木々が多い。歴史ある巨木も数多く存在し、板宮神社のヒノキ(下右)もその一つだ。
風の通り道
風車のある景色は美しい。この村には2ヶ所の風力発電所がある。一つは二岐山麓で、下郷町との境界に位置する村営の発電所(左)。もう一つは、ブリティッシュヒルズのほど近く、羽鳥平和郷(へいわごう)風力発電所(右)だ。
村営の風車は未舗装の道のりではあるが、高台から山並みが見下ろせる素晴らしい風景の場所だ。
天栄村 歴史民俗の旅
山に抱かれた豊かな自然と、そこに暮らす人々。さらに中通りと会津を結ぶ交通の要衝である地理的側面など、様々なことが影響し、村にはたくさんの歴史や民話が残っている。村の歩んできた軌跡に触れることで、現在の村の景色が少し違って見えてくる。
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