針道のあばれ山車伝統の秋祭り その2

諏訪神社例大祭

針道のあばれ山車

熱気と熱気がぶつかり合う
     東和が誇る迫力の秋祭り

 

取材:2008年10月、2009年7月~10月
取材ご協力:針道若連連合会 鈴木啓淑さん
文 、写真:木村裕輔
挿絵:秋濱あいり
お問い合わせ:東和観光協会(TEL 0243-66-2490)
(掲載の情報は取材時のものです。情報が古い場合や、お気づきの点がございましたらご連絡ください。メールはこちら)

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上写真:2008年10月開催のあばれ山車より

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針道(はりみち)は口太(くちぶと)山の麓に位置する市北東部の町。
ここで400年以上の伝統を誇るのが、「針道のあばれ山車」で知られる「諏訪(すわ)神社例大祭」だ。

その名から想像されるように、とにかく熱気溢れる勇壮なパフォーマンスが魅力の「あばれ山車」。
竹を編んで作られた大型人形が飾られた山車同士を、激しく激突させる。地区ごとに用意された7台が次々とぶつかり合う様は圧巻で、それを間近で見物できるとあって、遠方から来る人も多い。

例大祭自体は1585年より続いているとされるが、あばれ山車の歴史は1758年から。
当時この地域では凶作が続き、疫病も大流行したことにより、神輿渡御(みこしとぎょ)を復活させた。その時に安積(あさか)郡大槻(おおつき)村(現在の郡山市大槻町)から獅子頭(ししがしら)を買い求め、神楽を行い、人形を飾りつけた山車、獅子踊りを奉納したことが始まりであると言われている。
その後時代と共に変化し、現在では若連の人達による独創的な大型人形の飾りへと進化した。

毎年8月末から制作に入るというこの大型人形は、各若連によるアイデアの見せ所だ。統一テーマを決める年もあるが、基本は自由。
「まずは山車を立派にしてお客さんを湧かせたいです」と針道若連連合会長の鈴木啓淑(たかとし)さんは語る。
ぶつかって骨組みの竹がしなった際に、普通の紙だと破れてしまうため、紙の材質や作り方にも工夫を凝らす。連日夜遅くまで一致団結して山車を仕上げていく。

そうして出来上がった山車は、見た目はもちろん、ぶつかり合う際の迫力がすごい。
「自分のところの山車が一番元気よかったと言ってもらえるよう、皆気合を入れてやっています」と鈴木さん。
また、14時前後に行われる一斉回しも、華やかかつ勇壮で、大きな見どころと言えるだろう。
観覧する側も安全面には留意し、存分に手に汗握るスリルを楽しみたい。

あばれ山車の後は、御仮屋(おかりや)内の御神体を諏訪神社へ戻す行事も併せて見てみよう。
御仮屋とは、祭典の間、御神体を一時的に移す場所のこと。今年で祭りから引退する人や、今年から参加した人、子どもが生まれた人など、それぞれが感謝や祈りを込め、神輿に乗せて神社まで練り歩く。 厳かな雰囲気は、あばれ山車とはまた違った魅力を味わわせてくれることだろう。

過疎化が進み、参加人数の面など年々大変になってきていることも多々あるようだが、鈴木さんは次のような言葉をくれた。
「地域の人には、この行事に携わってよかった、ここで育ってよかったと思ってもらえるような祭りにしていきたいです。また、見に来てくださる方々には、こんな町に住んでみたいと思ってもらえるよう、頑張って祭りを作り上げていきます」
この祭りは、地域で育ち、地域を愛する人々の誇りであり、宝物なのだろう。 ぶつかり合いの激しさはもとより、運営する人々のそんな想いが、エネルギーとして見るものの心に訴えかけてくるのかもしれない。

太鼓諏訪神社例大祭 太鼓
体育の日の前々日の土曜日 本祭り 地域の子供たちに引かれた山車が、午後2時、午後7時の2回町内を2時間ほどかけて練り歩く。各地区の山車をゆっくり見られる日。
体育の日の前日の日曜日 後祭り(あばれ山車) 練り歩きは午前8時30分、午後0時30分、午後8時より。午後1時30分からが本稿で紹介した「あばれ山車」だ。

※あばれ山車は二日目の「後祭り」にて行われます。
※日程は年により変更になる場合もありますので、お出かけ前に観光協会等へお問い合わせください。

取材、文:木村裕輔

あばれ山車

2008年10月開催のあばれ山車より。

あばれ山車

こちらから下は2009年開催分。

あばれ山車

あばれ山車 勢揃い

その年の流行を象徴する人形の数々。

御仮屋

あばれ山車は諏訪神社のお祭りの一環。
御仮屋に乗った御神体は神社に戻される。

諏訪神社

こちらが諏訪神社。あばれ山車の開催地からは、国道349号を挟んだ向こう側に位置する。国道沿いの鳥居が印象的だ。

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